広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    ひろしま国際ホテル建て替えへ / 今井 誠則 氏
    NEWSな人
    新サッカースタジアム開業 365日にぎわう場目指す / サンフレッチェ広島 久保 允誉 会長
    そごう広島店に店舗移転 「暮らしを楽しむ体験」提案 / トータテリフォームセンター 菅野 圭 社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
武蔵と三平 / 川本 潤 店長

2012年の開業当時から、イカ天・チーズ・ネギやあぶり焼きマヨネーズといったトッピングをふんだんに使う「邪道焼き」が主力メニューのお好み焼き店。店長が開発した同メニューは17年開催の第1回さえきフェスタお好み焼き総選挙でグランプリに選ばれ、コロナ禍中は年間4000枚以上の持ち帰り注文があったという。
「特に広島県民の間では、トッピングの追加やマヨネーズをかけることを『邪道』とからかわれることがあるとか。邪道を好むお客さんも気兼ねなく注文できるよう、あえて全面的にうたったメニューを考案しました。たっぷりのマヨネーズで、香ばしいのになぜかしつこくない味わいが特徴です」
 昨年夏からは安佐南区川内産の「ミニ広島菜」を乗せたお好み焼きを提供しており、葉身は通常の半分以下のサイズで苦みが少なく、食べやすいと好評という。
「生まれ育った広島に根強い愛着があり、今後も地元にちなんだ変わり種メニューを随時打ち出していきたい」

    INFORMATION
  • ◆住所:西区井口明神1ー6 -12
  • ◆電話:082-276-2001
  • ◆席数:5席
  • ◆平均予算:1650円
  • ◆営業時間:午前11時半〜午後1時半、夜は木〜土曜のみで午後5時〜9時半
  • ◆定休日:日曜・祝日
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
メイプル / 薬師寺 寛 社長

安芸郡熊野町で一般家屋など元請けの解体工事に特化した当社を昨年12月に設立。広島市内で営む保険代理店との〝二刀流〟に挑戦しています。
 Jリーグが開幕したばかりの小学4年にサッカー人生をスタート。背が高かったことからディフェンダーを務め、楽しく技術を磨きました。当時のスーパースター・三浦知良選手やジーコ選手に憧れ、サンフレッチェとの試合がある度に安佐南区の広島ビックアーチを訪れていましたね。
 中学では南区の強豪「広島大河フットボールクラブ」に入団。同学年には、後にサンフレなどプロで活躍した西河翔吾らレベルの高い選手がそろい、レギュラーをつかめませんでしたが、競技に取り組む心構えや人間性を磨く機会をいただきました。その後は同クラブ出身の畑喜美夫さんの下でプレーしたいと、広島観音高校に進学。当時は広島皆実高校がとにかく強く、選手権大会の県予選で2年時に準決勝で、3年時にはベスト4を懸けた試合でその高い壁に阻まれました。それでも切磋琢磨した日々や良き友人に出会えたことは何よりの宝です。
 仕事や家庭が忙しい中、昨年は8月19日の川崎フロンターレ戦を久しぶりに観戦。後半ロスタイムに満田誠選手の劇的なゴールで勝利を収めて熱狂に包まれた様子を見て、改めてリアル観戦の醍醐味を実感しました。新スタジアム元年の今年は多く訪れたい。青山敏弘選手などベテラン勢がけん引し、優勝のシャーレを掲げてほしい。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
真っ先に切り込む

松下幸之助さんの〝ダム式経営〟は常に余力を保ち、困難な時にはダムの水を少しずつ放水するように資金を回せば、経営を健全に継続できると説く。
 講演の後に「どうしたらダム式経営ができるようになるのか」と問われ、一瞬黙り込んだ松下さんは、
「それは、ワテにも分かりまへん。ただ思い続けることでんな」
 会場に笑いが漏れたが、京セラ創業者の稲盛和夫さんはその答えに衝撃を受けたと後に語っている。この逸話を引き合いに、東証グロース上場のデータホライゾン(西区)社長の内海良夫さんは、
「思い続けることがいかに大事なことか、実践した人には心の奧深く刻まれている。寝ても覚めても考え続ける。経営とは祈り、思うことから始まると受け止めた稲盛さんのすごさなのだろう。追い求めているものが射程距離に入った瞬間、間髪入れずキャッチできるか。ちょっとした雑談の中のヒントに気付くことができるか。常に考え続けているからこそ物事はかなう。誰しも一瞬は志を持つ。だが持ち続けることができるかどうか、大きく道を分ける」
 いま日本人に志はあるだろうか。2022年の労働生産性の国際ランキング(日本生産性本部調査)で、日本はOECD加盟38カ国のうち30位。G7で最下位。1位のアイルランドはIT産業を呼び込み、生産性を飛躍的に伸ばした。1980年代にジャパン・アズ・ナンバーワンと評価された日本に油断、奢りはなかったか。
「戦後たったの30年で、GDP順位で世界2位に躍り出たが、その後失われた30年で経済は急速に衰退した。江戸時代の日本は庶民まで読み書きそろばん、論語の精神教育が広く行き渡っていたという。当時、欧州でさえ教育は特権階級のもの。江戸末期に日本の将来を憂えた下級武士の志が明治維新を為した。昭和へと移り敗戦に沈んだ日本が、世界を驚かせる成長を遂げたのも志を持った人を育てる教育が連綿と息づいていたからだと思う。一燈照隅、万燈照国(最澄)。いまこそ志のある人間を育て、一人一人が一隅を照らす力を発揮する気風を起こす。そうしないと日本はさらに沈んでいく」
 世界的にも珍しい、等しく医療を受けることができる国民皆保険制度を守るため、健康寿命の延伸と医療費適正化を避けて通る道はない。この二つの課題を正面に捉え、データホライゾンは真っ先にレセプト分析に切り込み、PDCAで効果的な保健事業を促すデータヘルス関連サービスを全国展開。420自治体ほか健保組合や協会けんぽへ導入する。DeNA(東京)グループとして医療関連ビッグデータの利活用にも挑む。
 どんなささいな事も「因」によって生じ、「縁」によって結果となる。その原理・原則を経営指針に掲げる。
「因は自分の心のなかにある考え方や見方。縁は人との出会いや関わり。成功者は出会いや縁を大切にしている。自分以外の人がみな潜在能力になることを経験している。志を持って思い続けると縁に気付き、縁に味方される」
 少子高齢化の難題を抱える日本だが、悲観している暇などない。例えばバッテリー技術の全固体電池やLSI(大規模集積回路)の分野に切り込んでいく。むろんテーマはほかに幾つもあるが、誰が真っ先に切り込むか、ここが勝負の分かれ目という。

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